
純白の箱型ボリューム
フラット屋根と白い外壁で、稜線の通った箱を敷地に据えました。雨樋などの線を消す納まりで、幾何学の純度を保っています。
WORKS
完成後の記録です。白い塗り壁の表情、玄関まわりのグレーの石段、白く抜けたコンクリート壁、明るいグレーの金属外壁、そして木の玄関ドアと白い塗り壁が接するところ。装飾を削ぎ落とした白い箱を、素材の白の違いで組み立てていることが分かるカットを集めました。






鉄筋コンクリート造2階建て・延床面積135㎡。フラット屋根の白い箱型ボリュームに、1階の大開口と2階の角窓を穿った住まい。
白く、潔く、余計な線のない箱。外観の要望はその一言に集約されていました。一方で内部には十分な光と開放感が求められ、閉じた印象の箱に大きな開口をどう共存させるかが設計の主題となりました。経年しても白さが濁らない外装仕上げも要件のひとつです。
フラット屋根の白い箱型ボリュームを敷地に置き、開口の位置と大きさだけでファサードを構成しました。1階は横に伸びるワイドな大開口とし、居室へ光を面で採り込みます。2階は箱の角を切り取るコーナー窓とし、二面から光が回る立体的な採光を計画。開口を「壁に穿つ穴」として彫刻的に扱うことで、装飾のない白い面がかえって豊かに見える構成です。屋根は内樋で納め、外観に雨樋の縦線が現れないよう細部まで線を消しました。外装は耐候性の高い白仕上げとし、汚れが流れやすいディテールで白さを保ちます。庇のないフラットな箱ゆえ、開口部の断熱・日射制御はサッシとガラスの性能で確保しました。

STEP 01
白い箱を支えるのは鉄筋コンクリートの躯体です。継手は一本ずつガス圧接で溶かし固め、断面を細らせずに鉄筋をつなぎます。仕上げに隠れて見えなくなる部分ほど、手を抜けません。

STEP 02
脱型すると、1階のワイドな大開口と、そこから光が回る素地の躯体が姿を見せます。開口の位置と大きさだけでファサードを構成する設計が、ここではじめて実物になります。

STEP 03
仕上げの内側へ配管と配線を納めます。屋根は内樋で処理し、外観に雨樋の縦線が現れないよう、見えるところに線を出さない納まりを徹底しました。

STEP 04
下地を平らに整えたうえで、汚れが流れやすい耐候性の高い白仕上げを選びました。白さを保てる外装と、光だけが回る静かな室内で竣工しています。

フラット屋根と白い外壁で、稜線の通った箱を敷地に据えました。雨樋などの線を消す納まりで、幾何学の純度を保っています。

横に長い大開口が白い面を水平に切り取り、居室に面としての光を導きます。閉じた箱と開いたガラスの対比がファサードの主題です。

装飾のない白い面だからこそ、窓枠の影がくっきりと浮かび上がります。時間とともに動くこの縞模様は、お施主様が日々のささやかな楽しみに挙げている眺めです。
とにかく白い箱がよかったので、外観は完全に理想通りです。角の窓から入る光が時間ごとに動いていくのを眺めるのが、日々のささやかな楽しみになりました。(お施主様)
お施主様ご家族(デモ)|白キューブと大開口